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みんなの「ジェイムズ・ボンドの基礎知識」ブログ


【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第24作『007/スペクター』(2015年)

2016/02/17 16:18
日本での公開も終息したので、いよいよ最新作について語ることにします。ただし、この作品は「ネタバレ」無しで語ることが非常に難しいので未見の方は読まないようオススメします。

前作『スカイフォール』とほぼ同じ座組みで作られた本作。これまでに述べてきたように犯罪組織スペクターの再登場という「サプライズ」によって期待感は十分だったし、製作費も史上最高(こんな比較に意味はないが、第1作『ドクター・ノオ』の245本分!)で何一つ手抜きはない作品に仕上がっている。

ただし、これをどう評価するかとなると、@これが6代目ボンド=ダニエル・クレイグ主演の「最終作」となった場合、A次の作品もクレイグが続投した場合(年齢的にも、おそらく契約的にも、もう一本は行けるはず)に分けて考える必要がある。単体としては、なかなか語りにくい作品なのだ。

@ダニエル・クレイグ主演最終作となった場合
『カジノ・ロワイヤル』から『スペクター』までの4本でトータル約540分。1回45分のテレビドラマ換算で12本分、ちょうど「シーズン1」が終了したところと考えると作品の性格が見えてくる。少なくとも『スペクター』に関していえば、一本の映画としてというより、近年の海外ドラマの「ドラマツルギー」で描かれていることは間違いない。

可能であれば若干の未公開シーンなどを加えて、テレビシリーズに編集しなおしてもらっても何の違和感もなく観られるだろう。それぐらいにこの4本は話に「一貫性」があり、あらゆる「伏線」が最後に回収されているといっていい。

面白いのは、おそらく『カジノ・ロワイヤル』が製作された時点ではまったく想定されていなかったはずの内容が、あたかも最初から綿密に計画されていたかのように展開していった点だ。女性Mを演じたジュディ・デンチの「年齢」さえも含めて、すべてのピースが奇跡的に嵌まっていて、当初はまだ「007」ではなかったボンドが、最後にはチームリーダー的な側面まで見せて見事に成長している。ここでいったん「完結」させるのは確かに美しい終わり方だと思う。

しかし、シリーズ自体は終わらない。当然のことながら7代目ボンド探しが行われることになり、シリーズの継続方法がまたしても大きな悩みどころになるだろう。実際問題として、クレイグ=ボンド時代の重苦しいシリアス路線をこのまま「深めて」いくことは危険だし、かといって「スペクター」との戦いを継続するのも時代に即した感じがしない。

可能性として残されているのは、昨年秋に公開された『コードネーム U.N.C.L.E.』(主人公の一人「ナポレオン・ソロ」の名付け親はボンドの原作者イアン・フレミングである)でやったように、冷戦時代に舞台を戻してしまうことだろう。同時にもう一つ、原作タイトルの「2周目」に突入してしまうことも勧めたい。例えば『ロシアより愛をこめて』を同一シリーズ内でリメイクしてしまうのだ。

さすがに小説版第1作『カジノ・ロワイヤル』から再始動は無理だとしても、二作目『死ぬには奴らだ』から原作の順番に忠実に映画化し直すというのは十分にありだと思う。(ついでいうならポール・マッカートニーが健在なうちに、ぜひもう一度『死ぬには奴らだ』をタイトルバックで歌ってほしい)

Aダニエル・クレイグがもう一本主演した場合
問題はこっちである(だいぶ可能性が少なくなってきたようだが)。犯罪組織スペクターを再登場させたダニエル・クレイグの4作目は過去の例でいえばショーン・コネリー時代の第4作『サンダーボール作戦』のスタイルになるべきだと思っていた。

重要なのはスペクターの首領エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドの登場のさせ方で、『サンダーボール作戦』の彼はまだスペクターの「No.1」とだけ呼ばれ、白いペルシャ猫を抱きながらも顔は見せなかった。そして、次回作『007は二度死ぬ』で初めてその顔を見せたときには、正直ちょっとガッカリしたものである。人間とは思えない「悪党」がやはり一人の人間だったことへのガッカリ感とでも言おうか。その落差を、今回は一本の作品のなかで描いてしまったのだ。

さらにはラストでボンドはあえてブロフェルドにとどめを刺していない。そうすることでボンドの成長の完成を描き、もはやスペクターでさえ敵ではないことを示すためである。そこからどう次に展開させていくのか? これはなかなかの難題だ。

これまでの4作品で示してきた「連続性」「一貫性」を壊すわけにもいかない。しかもブロフェルドだけでなく、ボンドガールのマドレーヌ・スワンも「生きて」いるし、おそらく殺し屋ヒンクスも生き残っているはずだ。(なぜなら彼はかつての「ジョーズ」だから)

前作『スカイフォール』では、一度はMI6に捕まったシルヴァがやすやすと脱走に成功している。ブロフェルドだってそれぐらいのことはやれるだろう。一方でボンドとマドレーヌ・スワンの関係もあっさり解消というわけにはいかない。そこで当然のように思い浮かんでくるのが第6作『女王陛下の007』の展開だ。

確かにクレイグ=ボンドにハッピーエンドは似合わない気がする。とはいえ、この流れを採用してしまうと、次の第25作でダニエル・クレイグが卒業してしまうのは非常に困る。原作への忠実度が高い『女王陛下の007』の後、映画のトーンはショーン・コネリーの復帰作『ダイヤモンドは永遠に』で一転してしまうが、小説の方はそうではない。

結婚した直後に愛妻トレーシーを殺されたボンドは、半ば自暴自棄の状態でいわばリハビリミッションとして「日本」に送られ、そこで偶然にもブロフェルドへの復讐を果たす(原作版『007は二度死ぬ』)。しかし、その後記憶を失ってロシアに流れ着き、そこで洗脳されて、あろうことが「M暗殺」の刺客としてロンドンに戻ってくるのだ。幸い暗殺は未遂に終わり、洗脳も解かれ、そして再び現役復帰したボンドが最初に戦うのが「黄金の銃を持つ男」ことスカラマンガとなる。

次の一歩をこんな風に歩み出すなら、原作のこのドラマチックな流れは再現してほしいし、ついでに日本にも来てほしい。しかし、これはもはや「シーズン2」といってもいい内容で、完結までにはさらに10年はかかってしまう。思い切ってテレビシリーズにでもしてくれないかぎり、ダニエル・クレイグが演じきるのは不可能だろう。

何はともあれ注目すべきは次の一作である。ちなみにダニエル・クレイグの再登板の秘策として、7代目ボンドに対する「敵役」で登場するという手もある。もちろんその場合、映画化される原作は『ロシアより愛をこめて』で、クレイグが演じるのは名優ロバート・ショーが演じた殺し屋レッド・グラントだ。『スペクター』での列車内の闘いを見て、ようやくそのことに気がついた。これをやってくれたらきっと今回以上の期待作になるはず……とはいえ、どんな作品であれ公開されたら必ず観に行きますけどね。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】番外編「ミッション:インポッシブル」シリーズの20年

2015/12/14 12:34
1960年代にはボンド映画に追随するスパイ映画が(日本も含め)数多く作られたが、結局、長続きしたものはなかった。そんななか、テレビシリーズとして独自の人気を博したのが「スパイ大作戦」で、70年代の初頭までつづいた。このドラマはとにかくフォーマットが面白く、高校生時代に最初に出会った私は80年代の後半頃にフジテレビで深夜に再放送されていたのを必死に録画していた。

それから10年ほど経って、トム・クルーズ主演で映画化されることになり、それこそ日本の街中にテーマ曲が流れる日が来ようとは夢にも思っていなかった。その後、紆余曲折はありながらも、トム・クルーズ自身がプロデュースしていることもあり、スパイ映画という括りではジェームズ・ボンド映画の最大のフォロワーになっていると言える。

以下は、その約20年の振り返り。あらためて全部観直したわけではないので、怪しげな記憶頼みで書いていきます。

第1作『ミッション:インポッシブル』(1996年)
大いに期待したものの、テレビシリーズのファンであればあるほど困惑した第1作。おそらく世界中でいちばん困惑したのが、テレビシリーズで主演したピーター・グレーブスだったはずである。ネタバレ覚悟で書くが、テレビシリーズの主人公ともいえるフェルプスが敵に回り、しかも死んでしまうからである。

単発の映画として考えれば、これほど観客の予想を裏切る展開はないわけだが、個人的には『スター・トレック』のカーク船長級のキャラクターだったので、悪い意味での「やられた」感があった。監督はその10年前にやはりテレビシリーズを映画化した『アンタッチャブル』でショーン・コネリーにアカデミー賞をもたらしたブライアン・デ・パルマ。ただし、ここでは「職人」に徹した感じがある。そして、何より嫌だったのが「インポッシブル」に「ッ」が入っていることだった。

第2作『M:I−2』(2000年)
当時ハリウッドを席巻していたジョン・ウーを監督に迎えたのは悪くない選択だったが、テレビシリーズの頃の「インポッシブル」が、主に「物理的不可能性」(なのでミステリーにも通じる)だったのに対して、完全にトム・クルーズが体を張るアクションの「肉体的不可能性」にシフトしてしまったことが個人的には残念だった。「頭」で見るより、「体」で感じる映画になってしまったのだ。まあ、アクション映画とはそういうものなんだが。ちなみに敵役を演じたダグレイ・スコットは6代目のボンド候補に挙がっていたと思う。

第3作『M:i:V』(2006年)
泣く子も黙るJ・J・エイブラムズを監督に起用したのは、ひとえに彼が『エイリアス』というテレビスパイシリーズを手がけていたからにほかならない。この人は私とは3日違いの生まれだが、本家テレビシリーズには(同じくリメイクを手掛けた『宇宙大作戦』同様に)何の興味もなかったらしく、シリーズ最低の出来だったことは間違いない。

おまけにケイティ・ホームズと再婚したトム・クルーズのハッピー・オーラが全開で、話はシリアスだし、敵は後のアカデミー俳優フィリップ・シーモア・ホフマンなのに、トム演じるイーサン・ハントがすでに現役を引退して結婚まで控えているという設定ゆえに、完全に違う雰囲気の映画になってしまっていた。今でいう「3Dプリンター」みたいな機械で変装用のマスクを作るシーンが目新しかったぐらい。

タイトルもなんで『M:I−3』じゃないのか、と首を傾げた。正直なところこれでシリーズは終わりだと思った。ボンド映画でいえば『女王陛下の007』がハッピーエンドで終わってしまったようなものだからだ。

第4作『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(2011年)
ところがシリーズは終わらなかった。監督はピクサー作品を手掛け、よもや実写を監督するとは思わなかったブラッド・バード。タイトルからもナンバリングが外れた。予告編を観たかぎりでは、第1作のリメイクなのではと思わせる感じだったが、実際に作品を観ると、なるほどこれは『スパイ大作戦』だな、と初めてこのシリーズで溜飲を下げることができた。

具体的にはクレムリンへの潜入やドバイの高層ビル、ブルジュ・ハリファにおける(アクションシーンではなくて)ホテルの二つの階を使った取引のシーンなどが見事に原作へのオマージュになっている。また前作でイーサン・ハントが結婚したという設定が話の足かせになるどころか、新たなチームをまとめる重要な要素として使われている点にはまったく頭が下がった。

さらにジェレミー・レナー演じる分析官ブラントというエージェントが加入したことで、イーサン・ハント率いるチームは完成し、第1作でリーダー・フェルプスを葬り去った彼が、とうとうリーダーになる。あくまで結果論ではあるが、前3作の不満要素がすべて「伏線」だったかのようにここで回収されたわけである。

第5作『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』(2015年)
というわけで最新作。J・J・エイブラムズがプロデュースに残っているせいか、作品の連続性が保たれているのは非常に素晴らしい。しかも前作のラストで何気なく使われていた「シンジケート」というのが今回の敵としてきちんと使われている。ただし、世評がいい割に、私の第一印象は前作ほどにはよくなかった。(まだ1回しか観ていないけど)

第3作から第4作に引き継がれた課題がイーサン・ハントの結婚の処理だったのに対し、今回は前作であっけなく死んでしまった「IMF長官」の後釜に相応しい人物を見つけることだったようで、新たにアレック・ボールドウィンを登場した。ところが、シリーズの宿命でもある「イーサン・ハントは現場で体を張る」というルールにより、ジェレミー・レナー演じる分析官ブラントとの役割分担が完全に逆になってしまったため、この課題はほとんど話の表面に出てこなくなる。

一方で「シンジケート」のボスであるレーンという男も、頭が切れそうな割に何をしたい人物かわからない。わざわざイーサン・ハントを利用しなくても、彼なら十分に目的は達したような気がする。前作の敵の目的がエキセントリックなぐらいにはっきりしていたのに対し、今回は第3作同様、何を阻止すれば敵の野望を潰したことになるのかはっきりしない。

強いていうならヒロインがチームのなかにはおらず、「峰不二子」的に最後までイーサンを振りまわす役割を振られているのが面白かった。どうやらこのヒロインは次回作でも再登場するらしいので、うまく発展させていってほしい。

このシリーズの最大のライバルは、実はボンド映画ではなく、『ワイルド・スピード』なのである。『ワイルド・スピード』シリーズは作品を重ねるごとに、どんどん登場人物が増えていき、話の「文脈」が増えていった。残念ながら主役の一人が亡くなってしまったが、体を張れる人物も複数登場する。もちろん作品の方向性はかなり違うので、一概に比較はできないが、日本での人気はともかく世界的な市場で考えると「お株」は奪われている。

ボンド映画にしてもそうだ。前作『スカイフォール』で誕生した新MI6チームを最新作でも完全に踏襲している。マーベルアメコミ映画を例に挙げるまでもなく、今やシリーズ作品に内在する「文脈」をどこまで活用するかが、作品の成否を握っている時代なのだ。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第23作『007/スカイフォール』(2012年)

2015/11/30 13:42
またしても映画スタジオのゴタゴタ(今回はMGM)に巻き込まれて、4年間の製作期間が空いたが、『慰めの報酬』が“作り急いだ”のだと考えれば、必ずしも長い時間ではなかったのかもしれない。

ちょうどムーア=ボンドの最初の2本の間隔が短くて、その後に『私を愛したスパイ』が大ヒットしたように、ダニエル・クレイグの3作目もシリーズ最大のヒットとなった。世界興収では10億ドルを越え、当時の歴代ベスト10に入っている。

『スペクター』が完成した今になって振り返ると、『カジノ・ロワイヤル』と『慰めの報酬』をあえて1本に数えて、その後に『スカイフォール』『スペクター』が「3部作」的に作られたという見方もできないこともない。そう考えると、これはまさにバットマンにおける『ダークナイト』のような位置づけになる。

監督は『ロード・トゥ・パーディション』でダニエル・クレイグと組んだことのある、オスカー監督のサム・メンデス。脚本は『グラディエイター』でオスカーを獲ったジョン・ローガン(個人的には『スター・トレック/ネメシス』を台無しにされた憾みがあるが)。

再び140分を超える長さになったこの作品で、ボンドは冒頭で「ある女性」に撃たれて生死不明(ある意味『007は二度死ぬ』)となり、当然のことながら007というエージェントは存在しなくなる。その間、上司Mは「過去の亡霊」に脅かされて、MI6存続の危機、そして自身のキャリアの危機に晒される。

MI6が緊急避難的に本部を移すのは『ワールド・イズ・ノット・イナフ』につづいて二度目。ボンドが「生還」して、あらためて能力テストを受けるのは『ダイ・アナザー・デイ』と同じだが、前作まではまだ「新人」だったボンドが、ここではすでにベテラン(というよりもすでに「老兵」)扱いされる。

敵はアカデミー俳優(『スペクター』でもクリストフ・ヴァルツはオスカー俳優だ)のハビエル・バルデム演じるシルヴァで、『ゴールデンアイ』の006と『ワールド・イズ・ノット・イナフ』のエレクトラの要素を併せもつ、ボンドにとってというより、Mにとっての疫病神である。このあたり、過去にもあったアイディアを格段にうまく昇華している。

さらに新たに若い「Q」が登場してこれまで以上の活躍をし、「ミス・マネペニー」はどうなるだろうと思っていると、意外な展開で彼女も登場してくる。ここから先はあえてネタバレを避けるが、この作品のクライマックスからラストに至る展開のいちばんの意外性は「実に6年間、3作品もかけてやっとリブート完了なのか!」ということだった。やっと本来のボンド映画が再開するのだ、と半ば呆れながらも感嘆したことを憶えている。ここまで時間と手間をかけたシリーズ作品の“リブート”は過去に例がないといっていい。

ショーン・コネリーにとっての『ゴールドフィンガー』、ロジャー・ムーアの『私を愛したスパイ』──3作目がいかに「お祭り」になるかが重要だと以前に述べたが、『スカイフォール』はそれを遥かに突き抜けて「神話的祝祭」といった性格まで帯びてしまった。

そのため「これを超える作品を作るのは当分無理だな」という危惧を感じたことも確かだ。どう考えても次は『ダークナイト・ライジング』にならざるを得ない。ところが、いざ24作目のタイトルが公開されて驚いた。よもやまさかの「スペクター」復活。しかも堂々とタイトルで謳っているのだ。ダニエル・クレイグという男は何てラッキーなんだ!

監督と脚本のコンビも無事に再登板し、「祝祭」の次にはいったい何が待ち受けているのか描いてくれるのだろう。そして、それはこのシリーズがいまだ経験していない境地になるはずだ。

というわけで、皆様、ぜひ『007/スペクター』をお楽しみください!
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第22作『007/慰めの報酬』(2008年)

2015/11/28 11:04
前作『カジノ・ロワイヤル』から2年という短いインターバルで久しぶりに製作された、クレイグ=ボンド第2作。前作がシリーズ史上初の「リブート作」だとしたら、こちらは初の「続編」(前作のラストシーンから話がつながっている)であり、前作が史上「最長」(143分)だとしたら、こちらは「最短」(106分)、前作が原作の「長編」をベースにしたなら、こちらは「短編」(小説の翻訳タイトルは「ナッソーの夜」。映画のタイトルが横文字でないのはほぼ20年ぶり)といった具合に、「対称的な」作品になっている。

前作の熱が冷めないうちに製作して、しかも今回は観客の回転がいい上映時間内に収めようという方針があったのだとしたら、それにはこの「後づけの前後編」というアイディアは悪くなかった。この作品のラストでようやくお馴染みの「ガンバレル・シークエンス」が登場した時、観客たちは一様にこれでシリーズのリブートは完成したと思っただろう。

前回の『バットマン・ビギンズ』に対して、今回最も影響を受けたのはマット・デイモンが主演し、前年に3部作が完結した「ジェイソン・ボーン」シリーズだ。早速そのアクション監督を招いたおかげで、アクションの迫力は前作を上回るものになった。前作で顕著になった「サーカスパート」の不足も指摘されたのだろう、これでもかというアクションシーンの数珠つなぎで全編が成り立っている。

『カジノ・ロワイヤル』ほどではないにしても、「ジェイムズ・ボンド映画」の「枠組み」そのものにまで踏み込んだ挑戦はつづいていたといっていいのだが、もはや観客はそれでは納得してくれなかった。前作に比べると、敵役もボンドガールも魅力が落ち、ボンドとの絡みも希薄に思える。前作でボンドが疑ったマチスという協力者も、おなじみCIAのフェリックス・ライターもあっさり退場してしまう。

「クォンタム」という謎の組織が思わせぶりなまま終わってしまったのも残念だ。今から考えると「スペクター」に代わる新たな犯罪組織として構想されていたのかもしれないが、その割に『スカイフォール』では一切言及されていない。ただし、「クォンタム」のキーマンだった“ミスター・ホワイト”が『スペクター』にも登場するようなので、この設定がどう回収されるのかは見どころの一つだといっていいだろう。

クレイグ=ボンドになってからの素晴らしいポイントの一つは、「やりっ放し」ということがない点だ。同じキャラクターを演じる役者が次々と代わる(ブロフェルドやライターがいい例だ)ということもないし、「あの話はどうなったんだ?」という話の連続性が無視される(第5作『007は二度死ぬ』から第7作『ダイヤモンドは永遠に』の流れが象徴的だ)こともない。「ボンド・サーガ」の文脈をきちんと管理していこうとするやり方は今の時代の流れに即したもので、一連の「アメコミ映画」に倣った方法論なのかもしれない。

結果的に『慰めの報酬』は、本来は4時間あった話の「後編」を観たというよりは、一旦完結した物語の「後日談」であるという感じの方が強かった。最新作『スペクター』も、初期には「2部作」になるという噂もあったが、結果的に(シリーズ最長を更新したとはいえ)1本に収まったのだとしたら、このあたりを踏まえた結論だったのかもしれない。(ダニエル・クレイグがそのアイディアを一蹴したという話もあるけど)

とにもかくにも『慰めの報酬』はヒット作としての水準は十分に維持した。そのおかげでやっと「複数代目ボンド」が「3本目」を迎えたのだ。そしてこの「3本目」というのが、このシリーズにとって何を意味するかは、これまでに十分説明してきたつもりである。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第21作『007/カジノ・ロワイヤル』(2006年)

2015/11/27 12:25
早いものでもう10年近くも前のことだから、6代目ボンドを襲名した当初のダニエル・クレイグがどれだけ不評だったか憶えていない人も多いだろう。金髪でしかも記者会見の際には髪を長く伸ばしていたから、どちらかというと敵の殺し屋という感じだった。(個人的にはクライヴ・オーウェンがボンドをやることを期待していた)

そしてまた原作の第1作『カジノ・ロワイヤル』が本家のシリーズとして映画化されるというニュースも意外だった。この原作は1967年に別のプロダクションで製作され、『ネバー・セイ・ネバー・アゲイン』のように正面から本家に対抗することなく、一種のスパイファンタジー映画として描かれた。中身よりもバート・バカラックの音楽の方が有名だ。

しかし、カビー・ブロッコリからプロデューサー業を受け継いだ子供たちが初めて選んだ新生ボンドが、原作者の処女作を題材にして、21作目を撮るというのは結果的にはすべてが上手く運んだといっていい。

確か日本でのキャッチコピーの一つに「ジェームズ・ボンドが007になる物語」といったものがあったと思うが、前年に公開された『バットマン・ビギンズ』に準じていえば、まさに『ジェームズ・ボンド・ビギンズ』。冒頭の「白黒シーン」に登場する彼はまだ00要員になるための「通過儀礼」を果たしていないのだ。

それゆえにシリーズ最大の「お約束」といってもいい、作品冒頭の「ガンバレル・シークエンス」もここでは未完成の状態であり、ラストシーンまで「ジェームズ・ボンドのテーマ」も登場しない。

ブロスナン時代の「掟破り」はあくまでもストーリー内容に関するものだった。ところがクレイグ時代になると「ジェイムズ・ボンド映画」の「枠組み」そのものが根底から見直されることになる。上記の2点に加えて、おなじみのキャラであるミス・マネーペニーやQも“まだ”登場してこない。(Mだけはジュディ・デンチが続投した)まさにこれは「新ジェイムズ・ボンド・サーガ」の第1作なのだ。

監督はブロスナンの第1作を撮ったマーティン・キャンベル。これもいい選択だった。脚本はニール・パーヴィスとロバート・ウェイドのコンビが書いたものを、ポール・ハギス(『ミリオンダラー・ベイビー』や『クラッシュ』で頭角を現していた)がリライトしたおかげで、びっくりするほど「大人のセリフ」が飛び交う作品になった。

原作は長編としては短いもので、共産圏の資金をカジノで運用する敵からボンドがバカラで勝利を収め、危機から脱出するものの、恋仲になった女性情報部員(実は裏切り者)の自殺に直面するというものだ。映画版も基本的にはそのストーリーラインで進行する。

ボンド映画は基本的にはアクション映画だ。しかもどちらかというと全編に渡ってアクロバティックなアクションが展開する「サーカス」のような映画だ。しかし、ここではその「サーカスパート」を冒頭の40分とラストの20分に集約させ、後はどちらかというと本来のスパイ映画らしい、動きを抑えた画面のなかに、登場人物たちの思惑がフツフツとたぎっているような雰囲気が強い。

こうしてダニエル・クレイグのボンド・デビューに対する不安は完全に払拭されることになった。とはいえ、興行的にはブロスナンの最終作『ダイ・アナザー・デイ』のレベルを維持した程度で、まだまだ満足できる結果ではなかったのだろう。そこで次作『慰めの報酬』では更なる「枠組み」の見直しが追求されるのだ。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第20作『007/ダイ・アナザー・デイ』(2002年)

2015/11/26 12:50
シリーズ開始40年目にして第20作。それに合わせて3年の準備期間を経て登場したこの作品が目指したのは、第10作『私を愛したスパイ』の、あのお祭り感だっただろう。確かに盛り沢山の内容で、興収的にも一段格が上がった感じはあったのだが、ブロスナン・ボンドにとってこれが代表作になったのかと言われると、いささか歯切れが悪くなる。

まずは冷戦終結後初めて具体的な政治情勢を背景にした、つまり「北朝鮮」を取り上げたことが挙げられる。もちろんここでも北朝鮮内部にさらに悪い奴がいるという設定で巧妙に批判をかわしてはいるが、かなり大胆な設定ではあった。しかもボンドは彼らに捕らえられて、実に14ヶ月もの軟禁後、人質交換によって救出されるのだ。00エージェントとしての資格も剥奪された状況となり、途中で復帰するまでは『消されたライセンス』同様の「私戦」をつづけることになる。

敵役である北朝鮮のムーン大佐は、驚いたことに白人へと顔を変えてダイヤモンド鉱山の経営者グスタフ・グレーヴスになる。その彼が生み出したのが、イカロスというダイヤモンド衛星。完全に『ダイヤモンドは永遠に』のセルフパロディである。しかも衛星兵器の登場は『ゴールデンアイ』でやったばかりなのに。

ブロスナン・ボンドになって初めてアストンマーチンが登場。敵の殺し屋ザオも秘密兵器満載のジャガーに乗っており、特殊な車同士のカーチェイス(しかも氷上)というのは今までなかった。しかし、そのアストンマーチンが装備している「光学迷彩装置」となるとCGの出来栄えはともかく首を傾げざるを得なかった。CGの活用という意味ではボンドが氷山の崩壊から逃れるシーンも「使いすぎ感」が否めず、それがダニエル・ボンド以降の反省点になったことは容易に推測できる。

ボンドガールはNSAの女性情報部員ジンクス、『私を愛したスパイ』のパターンである。アカデミー賞を受賞したハル・ベリーが演じ、第1作『ドクター・ノオ』のハニー・ライダーばりの登場の仕方をする彼女には、シリーズ初のスピンオフ作品の製作が検討され、脚本も書かれたようだが、残念ながら実現しなかった。

さらにMI6の女性情報部員ミランダというキャラクターも登場する。これは軟禁された後のボンドを完全には信用していないMがお目付け役として派遣したもので、この当時は完全に原作版『カジノ・ロワイヤル』のプロットを援用したものだと思われた。おそらくまだ誰も、次回作が『カジノ・ロワイヤル』になるとは思っていなかったのだろう。

クライマックスシーンは『ゴールデンアイ』が地上の巨大望遠鏡、『トゥモロー・ネバー・ダイ』がステルス艦、『ワールド・イズ・ノット・イナフ』が原子力潜水艦、そして今回がアントノフ輸送機とバリエーションに富んでいる。そこではボンド対グレーヴス、ジンクス対ミランダの2つの対決が平行して描かれ、ボンドガールの対等感は担保されている。

といった感じで、過去作へのオマージュの塊という意味では『私を愛したスパイ』に近い成功をしているのだが、今から考えるとそれはむしろ「過去の精算」だったように思える。

ブロスナンは21作目の出演も希望していたが、年齢的な限界(ロジャー・ムーアは例外として)もあり、キリよくここで退くことになる。思えば彼はアルバート・R・ブロッコリが最後に選んだボンド役者であり、「最後の遺産」と呼べるものだった。それが退場した後、次にどういう展開が待っているのか、後継プロデューサーたちがどんなボンド役者を選ぶのか、期待を持たせつつシリーズは4年の準備期間を必要とすることになる。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第19作『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』(1999)

2015/11/25 12:21
日本では「20世紀最後の任務」というキャッチフレーズで宣伝されたブロスナン・ボンドの第3作。「ワールド・イズ・ノット・イナフ」はボンド家の家訓で、原作小説の翻訳では確か「この世も足らず」と訳されていた。『ゴールデンアイ』といい、これといい、少々苦しいながらも面白いタイトルを見つけてきたなあというのが最初の印象だった。

これまで見てきたように、ボンド役者にとっては3作目がどう位置づけられるかによって大きく印象が変わる。そういう意味では「実験作」である今作と、無邪気なお祭り気分満載だった前作『トゥモロー・ネバー・ダイ』は順番が逆の方がよかったのかもしれない。

もっと言えば、第17作目がティモシー・ダルトンの3本目として製作され、ブロスナンの3本目がちょうど通算20作目に当たるように作られれば理想だったと思う。残念ながらそうはならず、この第19作は重要な3作目でありながらも、本当のお祭りは次の20作目にとっておくという微妙なポジションに位置づけられてしまった。

だからというわけではないが、ブロスナン時代の「掟破り」もここに極まれりという感じがある。その筆頭がソフィー・マルソーをボンドガール兼悪役に据えたことだ。これまでもそのパターンはあったが、今回は男性悪役ロバート・カーライルさえも食ってしまい、完全にすべての陰謀の黒幕として描かれている。前作が久しぶりに「漁夫の利」作戦だったのに対し、今回は黒海の「石油パイプライン」を巡る「価格操作」作戦が展開するが、これは彼女でなければ描けなかった犯罪なのだ。

そしてあろうことか、彼女はボンドの手によって「直接」殺されるのである。これまでは『サンダーボール作戦』のファティマにしても『ゴールデンアイ』のゼニヤにしても、敵の力を利用して「間接的に」倒すというのが「お約束」だった。最初にこのシーンを見たときには、ちょっとした衝撃を受けた。

この作品から脚本に加わったのが、ニール・パーヴィスとロバート・ウェイドという二人組の脚本家で、これ以降シリーズのアクション映画としての骨格部分を作り続けている。前回登場した作曲家デヴィッド・アーノルド同様、ボンド映画を観て育った年代が新たな血をシリーズに注ぎこみはじめたのである。作っている側も「ボンドが女を撃つ日がくるとは」と驚いていたのかもしれない。

ソフィー・マルソー演じるエレクトラの登場は、彼女の母親的存在だった「M」をも物語に引き込んできた。Mが誘拐されるというプロットは、実は原作者イアン・フレミングの死後に書かれた『007/孫大佐』にも出てくるが、Mが女性になったことで大きくその意味合いは変わった。残念ながらここではまだ「サブプロット」に過ぎないが、やがて同じテーマが本筋に据えられるのが『スカイフォール』なのだ。

もう一つの大きな要素は、第2作以来「Q」を演じてきたデスモンド・リュウェリンの引退だろう。すでに初代マネーペニーはロジャー・ムーアとともに引退していたから、彼の退場とともにシリーズを支えてきたメンバーは完全に入れ替わってしまったことになる。「大人になれ、007」と言える人物はもはや「女性M」以外にいなくなってしまった。

彼のラストは印象的なシーンとしてしっかり描かれ、「モンティ・パイソン」メンバーのジョン・クリーズがあとを引き継いだが、ダニエル・クレイグ時代になると一旦「Q」の役割自体がなくなり、『スカイフォール』においてようやく復活することになる。後継プロデューサーたちは、ようやくここで真のフリーハンドを手に入れたといってもいいだろう。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第18作『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』(1997)

2015/11/24 11:27
前作から2年後に登場したブロスナン・ボンドの2作目。製作がふたたび軌道に乗ったことを実感させてくれた作品だが、製作中に偉大なプロデューサー、アルバート・R・ブロッコリが死去し、ここからは実質的に義理の息子のマイケル・G・ウィルソンと実娘バーバラ・ブロッコリによる制作体制になった。この転換点がなければ、おそらくダニエル・クレイグがボンドになることはなかったのではないかと思われるが、それはまた別の話。

今回は『007は二度死ぬ』や『私を愛したスパイ』によく似たスケールの大きな話で、久々に「漁夫の利」を狙った敵の作戦が進行する。珍しくボンドが海軍の軍服を着用している点も似ている。

ただし、対立させられるのは今や「米ロ」ではなく中国とイギリス。しかもそれを操るのは一人のメディア王である。当然のことながら、「共闘」するボンドガールもKGBやCIAではなく中国の公安部員になった。

ロジャー・ムーア時代から徐々にボンドガールの存在は変わってきたが、前作で女殺し屋として登場してきたゼニヤといい、ここでのウェイ・リンといい、ボンドとの「対等感」は半端なレベルではなくなってくる。例えば『私を愛したスパイ』に出てきたアニヤが「少佐」だったのに対して、ウェイ・リンは「大佐」──ボンド「中佐」より格が上なのだ。

また今作は実に30年ぶりに上映時間が2時間を切るというタイトな内容になっていて、さらにボンドは48時間で英中開戦を阻止しなければならない。この作品から音楽を担当することになったデヴィッド・アーノルドが喜々としてボンドのテーマを打ち鳴らしてくれるので、非常にテンポもよくお祭り感のある仕上がりになっている。130分を越える作品が続いてきたなかで、これも一つの「掟破り」といっていいだろう。メインとなる3つのアクションシーンがいずれも「バックシートドライバー」というキーワードで共通しているのも面白い。(詳細はぜひご覧になってください)

さらに「そういえばこれまでなかったな」と思わせたのが、敵メディア王の「妻」が以前にボンドと関係があり、ボンドが彼女を利用するために接近するという展開だ。これまでの敵には「愛人」はいても、明確に「妻」が設定されたことはなかった。ボンドが意図的とはいえ「不倫関係」に陥ることもなかった。

ブロスナン・ボンドにおいてはこれ一回だけだが、実は『カジノ・ロワイヤル』のクレイグ・ボンドではむしろ「人妻しか相手にできない」という性格設定にさえ使われている。この辺り、あくまでも「ファミリー映画」を目指していたアルバート・R・ブロッコリの縛りが徐々に緩んできたようにさえ感じられるから面白い。

監督は前作のマーティン・キャンベル(のちに『カジノ・ロワイヤル』でダニエル・クレイグのボンドデビューを支える)から、ロジャー・スポティスウッドに交代。これ以後、『スカイフォール』のサム・メンデス監督が『スペクター』の連投を承諾するまで、毎回監督が変わるのもこれまでにはなかったことである。(『女王陛下の007』のピーター・ハントを除けば、4人の監督が最低3本以上を手がけてきた)

この辺りから製作コストも跳ね上がり2年に1本という製作ペースも厳しくなってきて、同時にアクションシーンの撮影がいくつも平行して進むようになったらしく、監督よりもプロデューサーのコントロールの比重が高まっていたのかもしれない。ブロスナン時代は一見シリーズの安定期にも見えていたが、実はあらゆる試行錯誤が続いていたのである。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第17作『007/ゴールデンアイ』(1995)

2015/11/23 16:03
実にシリーズ最長のインターバル、6年という年月を経て製作された17本目。本来は4代目ティモシー・ダルトンを念頭に置いて作られた企画が、「東西冷戦終結」という世界の動きに翻弄されながら、5代目ピアース・ブロスナンを迎えてようやく完成となった。

6年のあいだに起きた新たな「訴訟」の話などはそれだけで十分面白いのだが、ここではあえて割愛する。(以前の「スペクター問題」なんかよりはるかにややこしく、シリーズの継続が根底から危機に晒された状況だったことは間違いない)というのも、ここから先すべての作品は第23作『スカイフォール』に向けた壮大な伏線として考えていった方が、このシリーズを巡る文脈がよくわかるからだ。

まず、今になって振り返ってみると、ここではボンド役の交代以上に「三代目M」の就任の方が重要だったのではないかと思われる。当時実際にMI6の長官が女性だったことを踏まえて、配役されたのはジュディ・デンチ。

それ以前もイギリスでは有名な女優だったのかもしれないが、M役を引き受けて以降、何度もアカデミー賞にノミネートされた(もちろん受賞もした)大女優が起用されたことで、ボンドにとってMの存在は「父性」から「母性」へと大きく切り変わる。母性といっても、実にイギリス的なおっかない母性である。この変化がなければ絶対に『スカイフォール』はありえなかった。

次に、これまではほとんどフィーチャーされなかったボンド以外の00エージェントが、あろうことか悪役として登場したこと。「冷戦終結」とともにボンド映画はもう成立しないのではないかという議論もあった。確かに「スパイ」にとって最大の敵が消滅したように「見えた」ことは確かだったが、賢明なことにこのシリーズは明確にソビエトを敵に据えることはしてこなかったので、ロシアに変わっても十分物語を紡ぐことができたのだ。

006ことアレック・トレヴェルヤン(何度聞いても憶えられない)はソビエトの負の遺産「ゴールデンアイ」衛星(元ネタは原作者がジャマイカに持っていた別荘の名前)が発する電磁パルスを使ってロンドンのあらゆるシステムを破壊し、その間に金融オンラインデータを操作して莫大な金を得ようとする。取り壊されたレーニン像が転がる廃墟で、9年ぶりに006と007が再会するシーンは世界の大きな変化を象徴的に表していた。

ついでにいうと、この作品ではプレタイトルシークエンスで2人のエージェントの共闘が描かれ、タイトルが終わると「9年後」という字幕が出る。この作品の公開が1995年なので9年前は1986年、先代のティモシー・ダルトンの登場以前ということになる。プロデューサーのカビー・ブロッコリはシリアスなダルトンタイプよりもライトな演技ができるブロスナンの方が気に入っていたようで、だからとは言い切れないが、ダルトン・ボンドの存在を無かったことにしてしまったようにさえ感じる。ソビエト崩壊は1991年だから、1990年の設定にすれば辻褄があった話なのだ。

ボンド以前は『探偵レミントン・スティール』で華奢な男を演じていたブロスナンだが、いざ登場してみると体もがっしり作られていて、演技も非常にバランスが取れていた。インフレ換算をすれば少々変わってくるのだが、当時『ゴールデンアイ』は北米市場で初の興収1億ドルを突破し、人気は再燃、6年間の悪夢は終わった。しかしその後の彼の時代はどちらかというと「掟破り」の連続で、それについては次回以降見ていくことにする。
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【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第16作『007/消されたライセンス』(1989)

2015/11/21 10:34
前作『リビング・デイライツ』と今回の作品にあいだで、「アクション映画の歴史に起きた重要な出来事」とは何か? それはおそらく『ダイ・ハード』が公開されたことだろう。

そもそもティモシー・ダルトンの登場により、シリアス路線を模索しはじめていたボンド映画は、敵役(ロバート・ダビ)も音楽(マイケル・ケイメン)も『ダイ・ハード』から連れてきて、ボンドがライセンスを抹消されて個人的な復讐に走るハードな作品を作った。

ただし、この年の夏には『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』と『リーサル・ウェポン2/炎の約束』という2つのアクション超大作の封切りが重なり、この作品は予想以上の苦戦を強いられることになる。日本ではもっとひどくて、夏休みでも正月でもなく「秋」に公開という何とも中途半端な扱いにさえなった。

『スカイフォール』が50周年だったことを考えると、前作『リビング・デイライツ』で歴史は折り返し、ショーン・コネリー&ロジャー・ムーアの「神話の時代」は終わった。ここからのジェイムズ・ボンドはあらゆる意味で「生身」の戦いを強いられていくのだ。その最初の挑戦者がティモシー・ダルトンであり、その最初の答えが「興行的惨敗」だったことは非常に面白い。だが、「面白い」と言えるのは25年経った今だからであり、当時は1ファンとして相当な危機感に襲われた。

ついにタイトルも原作を離れて、007の代名詞とも言える「殺しのライセンス」(原題は「Licence to Kill」)となった。邦題『消されたライセンス』は、確定前の原題「Licence Revoked」から来ている。直訳すれば「取り消された許可証」となるのだが、どうやら運転免許の「免許取り消し」のニュアンスが強いらしく直前になって変更になった。

当初は中国を舞台する予定だったがうまく行かず、おまけにメキシコのスタジオが安く使えるというので南米の架空の国を舞台に「麻薬王」との対決が描かれる。原作はないものの、長編『死ぬのは奴らだ』の中からまだ使われていなかったアイディアを加えた。それがボンドの旧友、CIAの情報部員であるフェリックス・ライターの再登場である。

再登場といってもライターは前作にも出ている。どういうわけかこのシリーズではこのキャラクターの扱いが悪く、これまでは毎回違う役者が演じてきた。ところが今回は遥か16年前に『死ぬのは奴らだ』でライターを演じたデビッド・ヘディスンが初めて2度目の登板となった(その後、ジェフリー・ライトも2度演じている)。だが、可哀想に新婚のライターは妻を殺され、自分はサメに片足を食われてしまう。そして、これがボンドの暴走を誘発するのである。(さらには映画自体のレーティングも上げてしまった)

これにはとうとうMも「免許取り消し」を命じるしかなくなる。かつて『女王陛下の007』ではマネペニーがボンドの辞表を書き換えて「休暇願」に差し替えてくれた。だが今回は本当に職を追われる。その後、5代目も6代目も似たような憂き目に会うが、これがその嚆矢である。そして、「浪人」となったボンドは、脚本を書いたマイケル・G・ウィルソンが明言したように黒澤映画『用心棒』の「三十郎プロット」を借りた巧妙な展開で「麻薬王」の懐へと飛び込んでいくのだ。

このあたり、確かに旧来のボンド映画にはなかった緊迫感で、「ファミリー映画」として楽しみにしていた観客たちが違和感を拭えなかったことは間違いない。だが、一方でボンド映画が必死に新たな局面を切り開こうとしていることに面白さを見出した者としては、興行結果、そしてその後にシリーズを襲った事態は「あまりにも」な展開すぎたのである。
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タイトル 日 時
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第15作『007/リビング・デイライツ』(1987)
個人的に経験した初めての「代替わり」。ティモシー・ダルトンの名前は全然知らなかったが、20歳も若返ることは大歓迎だったし、運良くこの作品はLAのチャイニーズ・シアターで初日を見ることができ、アメリカ人の暖かい歓迎ぶりに接したことも違和感を無くしてくれたように思う。 ...続きを見る

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2015/11/20 14:32
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第14作『007/美しき獲物たち』(1985)
いよいよロジャー・ムーア=ボンドの時代の終わり。公開当時58歳。あと一本やったら「還暦ボンド」になるところだった。(そう考えると60歳を過ぎて『あぶない刑事』をやろうという“あの二人”はすごい) ...続きを見る

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2015/11/19 11:36
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第13作『007/オクトパシー』(1983)
前作はロジャー・ムーアにとっての『ロシアより愛をこめて』であり、それがあるかないかでムーア=ボンドの評価は(少なくとも個人的には)ずいぶん変わる。だが、興行成績を考えるとその路線の継続は得策ではない。このシリーズにとって「原点回帰」というのはカウンターステアのようなもので、針路を真っ直ぐに修正するための方法論なのだ。 ...続きを見る

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2015/11/18 10:38
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第12作『007/ユア・アイズ・オンリー』(1981)
とうとう未映画化の原作長編が枯渇(『カジノ・ロワイヤル』はまだ獲得していなかった)してしまい、初めて短編のタイトルが使われた。邦訳は「読後焼却すべし」となっているが、さすがにそれを邦題に使うわけにも行かず、かといって以前書いた「あなたの瞳に」ではハーレクイン・ロマンスみたいになってしまう。80年代に入るとカタカナタイトルは増えてきたからさほど違和感はなかったが、これ以降このシリーズの「邦題」は苦戦を強いられることになる。 ...続きを見る

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2015/11/17 13:20
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第11作『007/ムーンレイカー』(1979)
ロジャー・ムーアが主演した7作本は大体2本ずつセットになっている(第12作だけちょっと外れるが)。つまり、ヒットしたらそのパターンをもう1本つづけ、その後、観客が飽きないように軌道を修正する。シリーズが完全に息を吹き返したほどの前作の大ヒットを受けて、それを踏襲しようとするのは当然の発想だと思う。 ...続きを見る

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2015/11/16 11:29
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第10作『007/私を愛したスパイ』(1977)
3代目ロジャー・ムーアのイメージを早く定着させようと焦った結果、前作は失敗、同時にシリーズ開始以来の共同プロデューサーが去り、残された原作も長編はあと1作(この時点では『カジノ・ロワイヤル』と『ムーンレイカー』の映画化権は入手できていなかった)でしかも「番外編」といった方がいい弱いストーリーの作品しか残っていない。普通に考えればまさに「潮時」だろう。ところが、シリーズはここで大きな勝負に出るのだ。 ...続きを見る

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2015/11/14 11:41
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第9作『007/黄金銃を持つ男』(1974)
タイトルロールと言っていい「黄金銃を持つ男」ことフランシスコ・スカラマンガを演じたのはクリストファー・リー。この人は原作者イアン・フレミングの甥でもあり、ドラキュラ役で一時代を築き、21世紀に入ると「ガンダルフ」と戦い、「ヨーダ」とも戦った人である。現存する男優としてはレジェンド級の悪役。当時としてもボンドとの対決は十分期待に値するものだったと思う。それがどうしてまたシリーズ前半最大の危機を招くような結果になってしまったのか? それにはいくつか理由がある。 ...続きを見る

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2015/11/13 11:30
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第8作『007/死ぬのは奴らだ』(1973)
今となっては「ロジャー・ムーアって誰?」という人も多いかもしれないが、個人的にはファースト・ボンド=ロジャー・ムーアであり、彼が持ち込んだウィットに富んだタッチこそがジェイムズ・ボンド映画というものだった。 ...続きを見る

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2015/11/13 00:53
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第7作『007/ダイヤモンドは永遠に』(1971)
前回は2代目ジョージ・レイゼンビーが主演した『女王陛下の007』が、後に再評価されるものの、興行的には振るわず、これ1作で降板してしまったところまで。 ...続きを見る

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2015/11/11 17:58
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第6作『女王陛下の007』(1969)
ショーン・コネリーが降板した後、2代目を襲名したのがジョージ・レイゼンビー。知らない人はまったくご存じない名前だろう。代表作はこれ1本といってよく、出演作さえ数えるほどしかない。原作者イアン・フレミングがアメリカのテレビドラマ向けに「原案」を作った『0011ナポレオン・ソロ』シリーズが15年ぶりに復活した際のスペシャル版で「JB」という意味深な役柄を演じ、アストンマーチンDB5に乗っていたくらいだ。(思えばロジャー・ムーアも『キャノンボール』でDB5に乗っていたから、歴代のボンドでDB5と縁がな... ...続きを見る

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2015/11/10 10:28
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第5作『007は二度死ぬ』(1967)
実にすごいタイトルだが、『危機一発』みたいに日本で創作したものではなく、原題の「You Only Live Twice」(執筆前に来日した原作者イアン・フレミングが松尾芭蕉に倣って作った「俳句」の「上の句」)をいい意味で意訳している。今じゃこの訳は生まれないだろう。 ...続きを見る

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2015/11/09 10:26
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第4作『007/サンダーボール作戦』(1965)
爆発的ヒットとなった『ゴールドフィンガー』に続く第4作目は『サンダーボール作戦』──どちらも実に「響きのいいタイトル」です。 ...続きを見る

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2015/11/07 10:33
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第3作『007/ゴールドフィンガー』(1964)
前作『ロシアより愛をこめて』も有名だが、ルパン三世にも同じタイトルの作品があったし、他にも似たようなネーミングが多いので、案外007シリーズということを知らない人が多いかもしれない。その点では『ゴールドフィンガー』の方が正しく認識されているような気がするが、違うだろうか?(パロディ映画『オースティン・パワーズ』の第3作が「ゴールドメンバー」だったことは、もはや誰も憶えていないだろう) ...続きを見る

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2015/11/06 12:19
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第2作『007/ロシアより愛をこめて』(1963)
映画史的にシリーズ最高の評価を得ている(多分『スカイフォール』後の現在でも)のが、この第2作目。原作小説はなぜか「ロシアから〜」と訳され、日本初公開時のタイトルは『007危機一発』(ユナイト映画宣伝部時代の水野晴郎がつけたとかつけないとか)というテストで間違えそうなタイトルだった。 ...続きを見る

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2015/11/05 10:02
【ジェイムズ・ボンド映画の基礎知識】第1作『007/ドクター・ノオ』(1962)
007シリーズを第1作目から順番にいえる人はあまりいないと思うのだが、最初の作品が今から53年前の『ドクター・ノオ』。日本での初公開時はユナイト映画宣伝部がつけた『007は殺しの番号』(まさに言い得て妙)というタイトルで公開され、リバイバル公開時に原作・原題通りの『ドクター・ノオ』に変わった。「NO」というのは敵役の名前なのだが、これを「ノー」でも「ノウ」でもなく「ノオ」と訳したのはもっと評価されていい。 ...続きを見る

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2015/11/04 11:21
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2011年2月その1)
▼「Yahoo!ニュース」のエンターテインメントコーナーから作曲家ジョン・バリー死去のニュースを。デイヴィッド・アーノルドのTwitterが第一報だったというのが今時らしい。ご冥福をお祈りいたします。 ...続きを見る

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2011/02/02 19:34
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2011年1月その2)
▼「Yahoo!ニュース」のエンターテインメントコーナーからジェームズ・ボンド君の新作映画の最新状況を。 ...続きを見る

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2011/02/02 19:32
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2011年1月)
▼3年ぶりに「Yahoo!ニュース」のエンターテインメントコーナーからジェームズ・ボンド君の近況を。まずはこういうニュースが読めて嬉しい。とはいえ脚本からポール・ハギスが抜け、ピーター・モーガンが降板して、ジョン・ローガンが加わるというのはちょっと不安だ。 ...続きを見る

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2011/01/13 08:57
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2008年4月)
▼引き続き「Yahoo!ニュース」のエンターテインメントコーナーからジェームズ・ボンド君の近況を。 ...続きを見る

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2008/05/06 09:18
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2008年3月)
▼WOWOWで3月に「特集:6人のジェームズ・ボンド」として選ばれた6作品が今月(5月)も放送される。この6本のチョイスに非常にいいセンスを感じたので、記録しておこう。 ...続きを見る

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2008/05/05 10:19
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2008年1月その2)
▼引き続き「Yahoo!ニュース」のエンターテインメントコーナーからジェームズ・ボンド君の近況を。 ...続きを見る

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2008/01/28 21:34
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】ボンド君の近況(2008年1月)
▼「Yahoo!ニュース」のエンターテインメントコーナーに、久々にジェームズ・ボンド君の近況が掲載される時期になったので、早速アーカイヴしておこう。 ...続きを見る

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2008/01/27 17:50
【映画2000本ノック】(No.1611〜1620)
▼結局、3回目の『カジノ・ロワイヤル』を観にいってしまいました。ボンド映画には基本的に星はつけない方針ですが、強いていうなら今回は「☆☆☆☆」でした。 ...続きを見る

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2007/02/10 19:41
【全米映画興行成績】(2007年5週目)&『007/カジノ・ロワイヤル』シリーズ初の中国正式公開!
★1位New The Messengers $14,713,321 ★2位New Because I Said $13,122,865 ★3位@ Epic Movie $8,411,993 ★4位@@@BAB Night at the Museum(邦題「ナイトミュージアム」) $6,385,843 ★5位A Smokin' Aces $6,113,345 ...続きを見る

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2007/02/09 10:21
【全米映画興行成績】(2007年2週目)&『007/カジノ・ロワイヤル』本日最終日!
★1位New Stomp the Yard $25,876,318 ★2位@@@ Night at the Museum(邦題「ナイトミュージアム」) $21,847,867 ★3位@AAA The Pursuit of Happyness(邦題「幸せのちから」) $10,703,352 ★4位↑BD Dreamgirls(邦題「ドリームガールズ」) $10,259,911 ★5位C Freedom Writers $8,849,005 ...続きを見る

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2007/01/19 17:34
【全米映画興行成績】(2007年1週目)&2年ぶりの「V3」と2年ぶりの「倉本ドラマ」
★1位@@ Night at the Museum(邦題「ナイトミュージアム」) $23,743,960 ★2位@AA The Pursuit of Happyness(邦題「幸せのちから」) $12,880,926 ★3位↑ Children of Men(邦題「トゥモロー・ワールド」) $10,197,775 ★4位New Freedom Writers $9,405,582 ★5位↑B Dreamgirls(邦題「ドリームガールズ」) $8,663,380 【全米映画興行成績】(20... ...続きを見る

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2007/01/12 14:29
【全米映画興行成績】(2006年52週目)&【映画2000本ノック】(No.1601〜1610)
★1位@ Night at the Museum(邦題「ナイトミュージアム」) $36,766,905 ★2位@A The Pursuit of Happyness(邦題「幸せのちから」) $19,362,441 ★3位↑ Dreamgirls(邦題「ドリームガールズ」) $14,100,050 ★4位BD Charlotte's Web(邦題「シャーロットのおくりもの」) $11,674,784 ★5位C The Good Shepherd $11,000,510 【全米映画興行成績】(... ...続きを見る

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2007/01/11 16:14
【全米映画興行成績】(2006年51週目)&世界は新ジェームズ・ボンドを評価した!
★1位New Night at the Museum(邦題「ナイトミュージアム」) $42,212,651 ★2位@ The Pursuit of Happyness(邦題「幸せのちから」) $23,100,000 ★3位New Rocky Balboa(邦題「ロッキー・ザ・ファイナル」) $17,003,904 ★4位New The Good Shepherd $14,254,000 ★5位B Charlotte's Web(邦題「シャーロットのおくりもの」) $9,568,033 ...続きを見る

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2006/12/28 16:56
【全米映画興行成績】(2006年50週目)&2006年も早くも50週目!
★1位New The Pursuit of Happyness(邦題「幸せのちから」) $26,541,709 ★2位New Eragon(邦題「エラゴン 遺志を継ぐ者」) $23,239,907 ★3位New Charlotte's Web(邦題「シャーロットのおくりもの」) $11,457,353 ★4位@@@A Happy Feet(邦題「ハッピー・フィート」) $8,358,421 ★5位B The Holiday(邦題「ホリデイ」) $8,014,713 ...続きを見る

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2006/12/21 13:11
【映画2000本ノック】(No.1561〜1570)
引き続き『007アルティメット・コレクション BOX』を楽しむ順番について。 ...続きを見る

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2006/12/16 00:41
【映画2000本ノック】(No.1551〜1560)
『007アルティメット・コレクション BOX』が届いて、どんな順番で楽しもうか悩んだあげく、下記のような流れで観ていくことにしました。 ...続きを見る

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2006/12/14 12:43
【全米映画興行成績】(2006年49週目)&いよいよ『007/カジノ・ロワイヤル』も失速か?
★1位New Apocalypto $15,005,604 ★2位@@@ Happy Feet(邦題「ハッピー・フィート」) $12,904,413 ★3位New The Holiday $12,778,913 ★4位AAA Casino Royale(邦題「007/カジノ・ロワイヤル」) $8,926,207 ★5位New Blood Diamond $8,648,324 ...続きを見る

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2006/12/12 17:36
【全米映画興行成績】(2006年48週目)&『武士の一分』、「ボンドの二分」
★1位@@ Happy Feet(邦題「ハッピー・フィート」) $17,545,418 ★2位AA Casino Royale(邦題「007/カジノ・ロワイヤル」) $15,112,870 ★3位B Deja Vu(邦題「デジャヴ」) $10,947,752 ★4位New The Nativity Story $7,849,304 ★5位C Deck the Halls $6,676,139 ...続きを見る

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2006/12/06 09:58
【全米映画興行成績】(2006年47週目)&『007/カジノ・ロワイヤル』の第一印象
★1位@ Happy Feet(邦題「ハッピー・フィート」) $50,645,518 ★2位A Casino Royale(邦題「007/カジノ・ロワイヤル」) $44,881,148 ★3位New Deja Vu(邦題「デジャヴ」) $28,649,398 ★4位New Deck the Halls $16,916,923 ★5位@@B Borat $15,265,811 ...続きを見る

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2006/12/03 23:19
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】1988年には何が予見できたのか?(その3)
1988年に書かれた私の大学卒業論文が、まだ見ぬ第16作以降のボンド映画の方向性をどのように予測していたかを掲載する3回目。期せずして私は、以下の文章を書きながら、「昭和」の終わりを迎えることになったのだ。 ...続きを見る

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2006/11/30 16:34
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】1988年には何が予見できたのか?(その2)
前回に引き続き、1988年に書かれた私の大学卒業論文が、まだ見ぬ第16作以降のボンド映画の方向性をどのように予測していたかを掲載しよう。思えばあの頃は、まさかその後に、6年間ものブランクが空くなどとは想像もしていなかったのだが……。 ...続きを見る

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2006/11/29 20:16
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】1988年には何が予見できたのか?(その1)
連載当初に説明したとおり、この文章は私の大学卒業論文をベースにしているので、具体的な論考は第15作『リビング・デイライツ』までしかない。1988年当時はそれが最新作で、16作目となる『消されたライセンス』はまだ原題も「LICENCE REVOKED」となっていた。 ...続きを見る

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2006/11/29 16:55
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第15作(解説編):『リビング・デイライツ』
○シリアスなボンド映画 脚本家リチャード・メイボームがいったように「ショーン・コネリーはアイロニカル、ロジャー・ムーアはシニカル」だとすると、4代目ボンドのティモシー・ダルトンの形容詞は「シリアス」だといってもいい。 ...続きを見る

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2006/11/27 13:36
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第15作(基礎編):『リビング・デイライツ』
第15作 007/リビング・デイライツ(原題:The Living Daylights) DATA *1987年度作品 *興行収入:$51,185,897(北米):$191,000,000(世界) *制作費:$25,000,000 *前作比興行的評価:↑ *上映時間:131分 *原作:『オクトパシー(短編集)』(1966年) STAFF *製作:アルバート・R・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン *監督:ジョン・グレン *撮影:アレック・ミルズ *脚本:リチャード・メイ... ...続きを見る

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2006/11/26 17:04
【45日和平+30】『007アルティメット・コレクション BOX』届く
ワーナー・ホーム・ビデオの最初の「黒版」のビデオが出揃ったのは、『美しき獲物たち』の公開前後だったような気がするので、もう20年以上前の話になる。それを思うと、自宅に一式(正確には「二式」だけど)DVDが揃っているというのは、まったく信じられない状況だ。 ...続きを見る

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2006/11/23 14:14
【全米映画興行成績】(2006年45週目)&ジェームズ・ボンド君の近況
★1位@ Borat: Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan $28,269,900 ★2位A The Santa Clause 3: The Escape Clause(邦題「ウォルト・ディズニーのサンタクローズ3/クリスマス大決戦!」) $16,927,004 ★3位B Flushed Away(邦題「マウス・タウン ロディとリタの大冒険」) $16,606,526 ★4位Ne... ...続きを見る

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2006/11/18 18:51
【45日和平】『ジェームズ・ボンド 007シークレットファイル』
12月1日に迫った『007/カジノ・ロワイヤル』の公開を前にして、『ジェームズ・ボンド 007シークレットファイル』という本(川成洋訳・東洋出版・税別3800円)が出た。やたらとデカイ、イラスト百科タイプの本である。決定的な「誤訳」も結構あるのだが、とにかく日本語版を出版しようという心意気が嬉しい。 ...続きを見る

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2006/10/31 23:13
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第14作(解説編):『美しき獲物たち』
○観光地と警察の問題 この作品が明らかに失敗した理由はいくつか挙げられる。 ...続きを見る

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2006/10/18 20:52
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第14作(基礎編):『美しき獲物たち』
第14作 007/美しき獲物たち(原題:A View to a Kill) DATA *1985年度作品 *興行収入:$50,327,960(北米):$152,000,000(世界) *制作費:$20,000,000 *前作比興行的評価:↓ *上映時間:131分 *原作:『007号の冒険 バラと拳銃(短編集)』(1960年) STAFF *製作:アルバート・R・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン *監督:ジョン・グレン *撮影:アラン・ヒューム *脚本:リチャード・メイ... ...続きを見る

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2006/08/29 10:24
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第13作(解説編):『オクトパシー』
○政治性の回避と無知の大衆 タイトルロールの女性オクトパシーは、アフガン亡命貴族のカマル・カーン、ソビエトのタカ派の将軍オルロフと共に帝政ロシアの財宝の密輸をしている共犯者で、第3作のプッシー・ギャロアに近い存在である。 ...続きを見る

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2006/08/14 22:50
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第13作(基礎編):『オクトパシー』
第13作 007/オクトパシー(原題:Octopussy) DATA *1983年度作品 *興行収入:$67,893,619(北米):$184,000,000(世界) *制作費:$20,000,000 *前作比興行的評価:→ *上映時間:131分 *原作:『オクトパシー(短編集)』(1966年) STAFF *製作:アルバート・R・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン *監督:ジョン・グレン *撮影:アラン・ヒューム *脚本:ジョージ・マクドナルド・フレイザー、リチャード... ...続きを見る

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2006/08/09 14:48
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第12作(解説編)『ユア・アイズ・オンリー』
○ 政治性と不信感の問題 第6作で殺された妻トレーシーの「復讐」をようやくボンドが果たす、冒頭のヘリコプター・スタントに始まって、カー・チェイス、スキー・チェイス、敵の基地への襲撃、海底での闘い、海中での拷問、そしてフリー・クライミングによる潜入と、7つの洗練された肉体アクションが、やつぎばやに、しかもストーリーの流れを阻害しないように慎重に配慮されて続き、「高さの恐怖」と「一触即発の恐怖」(第10作での核弾頭の起爆装置解除、前作の毒ガス入りのガラス容器を持った格闘に続いて、今回は戦っている相... ...続きを見る

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2006/07/16 22:25
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第12作(基礎編):『ユア・アイズ・オンリー』
第12作 007/ユア・アイズ・オンリー(原題:For Your Eyes Only) DATA *1981年度作品 *興行収入:$54,812,802(北米):$195,000,000(世界) *制作費:$20,000,000 *前作比興行的評価:↓ *上映時間:128分 *原作:『007号の冒険 バラと拳銃(短編集)』(1960年) STAFF *製作:アルバート・R・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン *監督:ジョン・グレン *撮影:アラン・ヒューム *脚本:リチ... ...続きを見る

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2006/06/26 00:35
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第11作(解説編):『ムーンレイカー』
○「鳥人」ジェイムズ・ボンド 本作公開当時の『キネマ旬報』で鏡明氏は、第4作「サンダーボール作戦」の海中の集団戦闘シーンでの「水中ジェットを背負った007の活躍ぶりは、泳ぐのではなく、飛ぶというイメージ」だったこと、そして、本作の後半に登場する宇宙空間でのレーザーの銃撃戦のシーンの先駆けであったことを指摘している。 ...続きを見る

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2006/06/08 15:43
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第11作(基礎編):『ムーンレイカー』
第11作 007/ムーンレイカー(原題:Moonraker) DATA *1979年度作品 *興行収入:$70,308,099(北米):$203,000,000(世界) *制作費:$30,000,000 *前作比興行的評価:↑ *上映時間:126分 *原作:『ムーンレイカー』(1955年) STAFF *製作:アルバート・R・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン(共同製作:ウィリアム・P・カートリッジ) *監督:ルイス・ギルバート *撮影:ジャン・トゥルニエ *脚本:クリ... ...続きを見る

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2006/05/25 14:47
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識』第10作(解説編):『私を愛したスパイ』
○史上最強のボンド映画 映画の原作離れは極端に進んで、この作品ではとうとう、題名以外のすべてが映画のオリジナルになった。10数人を数える脚本家たちに与えられた制約は、題名の「私を愛したスパイ」の解釈が「ボンドを愛したソビエトの女スパイ」であるという一点だけだったが、まさにそれこそがこの作品の成功を支えた卓抜な発想であった。 ...続きを見る

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2006/05/16 00:15
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第10作(基礎編):『私を愛したスパイ』
第10作 007/私を愛したスパイ(原題:The Spy Who Loved Me) DATA *1977年度作品 *興行収入:$46,838,673(北米):$185,000,000(世界) *制作費:$13,500,000 *前作比興行的評価:↑ *上映時間:125分 *原作:『わたしを愛したスパイ』(1961年) STAFF *製作:アルバート・R・ブロッコリ(共同製作:ウィリアム・P・カートリッジ) *監督:ルイス・ギルバート *撮影:クロード・ルノワール *脚本... ...続きを見る

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2006/05/07 22:38
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第9作(解説編):『黄金銃を持つ男』
○物語の原動力と必然性の弱さ この作品の主役は、十分な素質を持ちながらもボンドの「好敵手」になりきれなかった「黄金銃を持つ男」ことフランシスコ・スカラマンガだ。プレタイトル・シークエンスに登場した彼は見事に刺客を倒して、まずはボンドのお株を奪う。続いてボンドが、彼の素性、経歴、手口(殺しの報酬は一人100万ドル)、肉体的特徴(第三の乳首を持つ)を説明し、情婦アンドレアが彼の性癖(殺しの前夜に女を抱く)について語る。 ...続きを見る

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2006/05/02 00:34
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第9作(基礎編):『黄金銃を持つ男』
第9作 007/黄金銃を持つ男(原題:The Man with the Golden Gun) DATA *1974年度作品 *興行収入:$20,972,000(北米):$98,000,000(世界) *制作費:$10,000,000 *前作比興行的評価:↓ *上映時間:125分 *原作:『黄金の銃をもつ男』(1965年) STAFF *製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ(共同製作:チャールズ・オーム) *監督:ガイ・ハミルトン *撮影:テッド・ムーア、オ... ...続きを見る

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2006/04/22 00:30
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第8作(解説編):『死ぬのは奴らだ』
○悪役の不在とコミック・リリーフの登場 新たにロジャー・ムーアをボンドに迎え、同時に敵役ブロフェルドをストーリーから外した第8作は、多くのアイディアをよく整理して使い、因習の打破に挑戦した反面、怪物的な悪役の不在とそれに伴うクライマックスの欠如の問題が顕在化した作品になった。 ...続きを見る

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2006/04/09 21:36
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第8作(基礎編):『死ぬのは奴らだ』
第8作 007/死ぬのは奴らだ(原題:Live and Let Die) DATA *1973年度作品 *興行収入:$35,377,836(北米):$161,000,000(世界) *制作費:$9,000,000 *前作比興行的評価:→ *上映時間:121分 *原作:『死ぬのは奴らだ』(1954年) STAFF *製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ *監督:ガイ・ハミルトン *撮影:テッド・ムーア *脚本:トム・マンキーウィッツ *美術:スティーブン・... ...続きを見る

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2006/04/02 23:27
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第7作:『ダイヤモンドは永遠に』(解説編)
○長期的展望の欠如 ボンドとブロフェルドの対決を描いた5、6、7の三部作は、本来ならシリーズの中でも安定した時期であったはずなのに、三作とも監督、脚本家が替わり、最も不安定で模索の続く時期になってしまった。 ...続きを見る

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2006/03/26 22:41
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第7作:『ダイヤモンドは永遠に』(基礎編)
第7作 007/ダイヤモンドは永遠に(原題:Diamonds Are Forever) DATA *1971年度作品 *興行収入:$43,819,547(北米):$116,000,000(世界) *制作費:$8,000,000 *前作比興行的評価:↑ *上映時間:120分 *原作:『ダイヤモンドは永遠に』(1956年) STAFF *製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ *監督:ガイ・ハミルトン *撮影:テッド・ムーア *脚本:リチャード・メイボーム、トム... ...続きを見る

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2006/03/20 23:24
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第6作:『女王陛下の007』(解説編)
○ボンドとシリーズの通過儀礼 不死身のヒーローという神話的記号であるボンドは、ある程度の条件を満たせば、どんな俳優がやっても問題はないはずだ。だから、ショーン・コネリーの演ずるボンドがどんなに定着していようとも、もう一度新しい役者(ジョージ・レーゼンビー)を迎えて再出発することは可能だった。だが、原作の本質を考えると、ここでは既成のボンド、つまりショーン・コネリーの不在が決定的な敗因となったことは明らかなのだ。 ...続きを見る

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2006/03/12 23:49
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第6作:『女王陛下の007』(基礎編)
第6作 女王陛下の007(原題:On Her Majesty's Secret Service) DATA *1969年度作品 *興行収入:$22,774,493(北米):$82,000,000(世界) *制作費:$4,800,000 *前作比興行的評価:↓ *上映時間:142分 *原作:『女王陛下の007』(1963年) STAFF *製作:ハリー・サルツマン、アルバート・R・ブロッコリ *監督:ピーター・ハント *撮影:マイケル・リード *脚本:リチャード・メイボーム... ...続きを見る

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2006/03/06 02:12
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第5作:『007は二度死ぬ』(解説編)
夜中の2時にマスター版1.00を限定版/通常版合わせて6枚提出する。バグレポートはB−1010までいった。SWに入れる予定とはいえ、順番待ちのあいだも品管でチェックをつづけるというので、第1部のときのような、もういいよね、といったスッキリ感はまるでない。むしろ、まだ出るよね、という不安感の方が大きい。 ...続きを見る

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2006/02/14 12:31
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第5作:『007は二度死ぬ』(基礎編)
第2部のバグレポートは今のところB−1001で止まったままである。ドキドキしながらたまに掲示板を更新している。思えばすっかりブログの更新を忘れていた──というわけでこれは昨日の分。 ...続きを見る

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2006/02/12 14:24
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第4作:『サンダーボール作戦』(解説編)
立春だというのにこの寒さ。首と肩と腰が重くてしょうがない。玉突き事故やら、フェリーの沈没やら、将棋倒しやらで物騒な事件も多いのでじっとしているしかないか。 ...続きを見る

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2006/02/05 13:24
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第4作:『サンダーボール作戦』(基礎編)
開発分室のグラフィッカー5名が本社に移動。残りのプログラマー/スクリプターも来週には席替えをする予定。肝心な私はというと、晴れてボヘミアンに逆戻りするわけですな。人の引っ越し作業を見ているだけで腰が痛くなった。これまでチェック用に焼いたDVD−Rがダンボール一杯になった。 ...続きを見る

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2006/02/04 00:39
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第3作:『ゴールドフィンガー』(解説編)
寒さのせいか肩が凝り、首が回らなくなってきた。プロモ用に第3部Gモードマップ差し替え版を焼いた。これが事実上のキックオフといっていいのかな。現実の春はまだまだ遠いのに、画面に映る季節はすでに春を越えて夏に突入している。あと水着とか……。 ...続きを見る

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2006/02/03 00:45
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第3作:『ゴールドフィンガー』(基礎編)
第2部のロムを持って本社にいき、社内営業をする。今週末には開発分室を半分に縮小するので、その準備もしなければならない。それにしても今年は結婚・おめでたラッシュだなあ。早いうちに結婚してしまうと、後は祝儀を出す一方でつまらない。 ...続きを見る

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2006/02/02 10:18
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第2作:『ロシアより愛をこめて』(解説編)
第2部マスター版を提出したが、今ひとつピリッとこない。不安材料は残っている。あともうひと頑張り必要だ。騎乗攻撃もやっと入ったのでかなり印象が変わったが、残された時間でかなりやり込まないとバランス調整が間に合わないかもなあ。明日のMMMの資料を提出し、限定版の原稿チェックをあらかた終える。雨は冷たいのだが、帰りの電車では嫌な汗を書いた。 ...続きを見る

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2006/02/01 00:08
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第2作:『ロシアより愛をこめて』(基礎編)
第2部限定版の「設定資料集」と『電撃PS2』第3回特集記事の校正作業が割り込んでくる。今日は暖かかったからよしとするか。 ...続きを見る

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2006/01/30 23:10
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第1作:『ドクター・ノオ』(解説編)
では、第1作『ドクター・ノオ』の解説編に移ろう。なにぶん元が「論文」なので、固い文章になっている点はご容赦ください。全面的に書き直す代わりに、「2006年の補足」を書き加えることにした。 ...続きを見る

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2006/01/27 22:13
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】第1作:『ドクター・ノオ』(基礎編)
さて、どう話を進めたものかと悩んだが、17年前の論文のとおり、1作ずつ「基礎データ」と「解説」を書いていくことにしよう。まず、下記に挙げるのが私なりの「基礎データ」である。全般にDVD特別編の記述を基にしている。北米での興行収入金額は、おなじみBox Office Mojoのデータベースのものなのでかなり精確だが、世界興収は2002年に刊行された「THE ROUGH GUIDE TO JAMES BOND」という本に拠っているので、現在ではもう少し金額が増えているかもしれない。 ...続きを見る

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2006/01/22 11:50
【ジェイムズ・ボンドの基礎知識】序章:「娯楽映画の典型」
ちょっと恥ずかしい過去を告白しよう。私の大学卒業論文のテーマは「ジェイムズ・ボンド映画」だった。題目は「娯楽映画の典型」、副題が「ジェイムズ・ボンド映画論」、面白いことに提出時期の関係で「昭和六十四年三月卒業論文」ということになっている。思えばそれは、人生でいちばん楽しい「勉強」だった。 ...続きを見る

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2006/01/14 00:07

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